Rio通信: 出国前


生活面での準備: 現金調達法

とは言っても, 別に, 向こうでどうやって働いて金を儲けるかでは無く, どうやって, 日本から送金するかのハナシである.

キャッシュ 一年間暮らすとなると, 現金をどのようにもって行くか, または, 送金するかが問題となる. ブラジルは以前ほどでないにしても, インフレがヒドイので, 現地の通貨に一度に大量に換金するのは危険である.

自分の場合は, 通常はブラジル銀行 (Banco do Brasil) を通じた送金で済ませるつもり. 滞在先研究機関である IMPA の中にこの銀行の窓口があるとのことなので, 何となく安心できる. また, クレジット会社のキャッシュディスペンサーなら, キャッシングはもちろんのこと, 自分の口座からの引き下ろしもできるので, 緊急の場合はこれも利用しようと思う (後日談: 実は, そう現実は甘くなかった).

今回, 銀行の人にいろいろ質問して解ったのだけれど, 日本と海外の両方にある銀行, たとえば, CitiBank やブラジル銀行に, 日本で口座を持ったとしても, 海外の同じ (名前のついている) 銀行で, その口座からの引き落としはできない, ということである. つまり, 同じ名前の付いている銀行からといっても, 国が違えば全く別の銀行と考えた方がよいようである. だから, たとえば日本でブラジル銀行に口座をつくって預金しても, リオデジャネイロのブラジル銀行でその口座から自分の預金を引き出すことは, できない.

これは最初, 非常に奇妙なことと感じる. なぜ, 支店から自分の口座の金を下ろせないんだ? と疑問に思う人は多いかもしれない. これには自分も最初, 非常に強く疑問に思った. あまり難しいことは自分も解らないのであるが, しかし, これはよくよく考えてみると, 仕方のないことかもしれない, というところに落ち着く. この問題については, 線型代数の一次独立性の理解と同様に, 本人が納得するしかどうしようも無いことなので, これ以上説明するのはやめよう.

でも, 同じ名前の銀行どうしが全く無関係というわけでもない. では, 名前が同じであるとどのような利点があるか?

これは銀行の系列によるのだろうけれど, ブラジル銀行の場合, 自分の日本にある口座からリオデジャネイロのブラジル銀行へ, ある額以上の預金があれば手数料なしで送金することはできる, とのことである.

クレジットカード クレジットカードは, どこへ行くにしても, 自分はこれまで Visa Card をもっぱら使っていたのだけれど, ブラジルの友人に聞いてみると, 南米では, Master Card がもっとも強いそうで, Visa Card も, 10年前は使えなかったが, 最近はどこでも使えるようになってきているそうである. American Express Card は not a good choice とのことである. (後日談: MasterCardが万能か? というとそうでもなく, VisaCardしかダメ, という店もある)

トラベラーズチェック ついでに書くと, ブラジルに旅行する際にアメリカドルなど持って行くなら, 是非, 現金を用意した方がよい. 安全面からするとトラベラーズチェックは安心だが, 換金時, どうしてもキャッシュよりレートもわるく, そもそも, 南米の人はトラベラーズチェック (のシステム) を信用していないように見える.


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